概要
福聚殿本尊佛 千手千眼観自在菩薩
千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)は正式には「千手千眼観自在菩薩(せんじゅせんげんかんじざいぼさつ)」というのが正しい名前ですが略して千手観音と呼ばれています。
また、「千の手を持つ者」の意味からこの観音は観音の中でもひときわ功徳が大きいので観音の王、「蓮華王(れんげおう)」とも呼ばれています。
千の手と目はどんな人達でも漏らさず救済しようとする広大無辺の慈悲の心を表しています。
千の目で一切衆生の願いを見届け、千の手で漏らさず救済してくれる観音様です。
千という数字は人々を救う働きが無限であることを示しています。
福聚殿の命名は観音経の中に「具一切功徳 慈眼視衆生 福聚海無量」という観音様の功徳を称える一節があります。
その中から「福聚殿」と命名させていただきました。
玄関丸柱の聯の言葉
一華開老梅 永平寺七十三世熊沢泰禅禅師様
五葉此包蔵
読み下し
一華(いっけ)老梅(ろうばい)を開き
五葉此(ごようここに)包蔵
解説文
梅の花は厳しい寒苦に耐え
春の訪れと共に妙香を放ち
清らかな五枚の花びらを開く
縁に随って実を付け次の代に
佛の種を相続する
追記
隠れキリシタンの隠れ蓑の寺として
三百二十三年の間
寒苦を共に分ち合い生きてきた。
檀信徒の信仰という糧により
今ここに福聚殿という花が咲き
そして実を育て次の世代に
相続出来る喜びを共に分かち合いたい。
そんな意味に受け止めて頂ければ幸いです。
本尊前の聯の言葉
千手法力大照圓
慈眼普照千億人
読み下し
千手法力(せんじゅのほうりき)大照圓(だいしょうまどかなり)
慈眼普照(じげんふしょう)千億人(せんおくのひと)
解説文
千手観音様の広大無辺の功徳は
全ての人々を漏らすことなく
慈しみ照らし救済下さるのです